■テーブル
お寺の大改修で出てきた松の一枚板の古材でテーブルを製作して欲しい旨のご依頼を受けました。松の古材は分厚く、ヤニの乗った姿は経過した時間を感じさえるとともに重厚感にあふれていました。一方でヶ所によっては厚みが揃っておらず、割れもいくつか見受けられましたがそういった荒々しさがよりいっそう重厚感を増していました。
天板としてこの材を使うにあたって、この重厚感に負けない脚をデザインすることが重要だと考えました。
『SICO』は力士の四股がヒントです。四股で腰を落した時の安定感をイメージして製作しました。外に向って開くどっしりした脚部が薄いスチールプレートの棚にピンと張ったテンションをかけ、浮遊感さえ感じさせています。